『想いのカタチ』 (短編小説)

奈々沢:「…夢?なんだソレ」
一ノ瀬:「よく分からないんだけど…小さな男の子と女の子がいてね、顔とかは全然見えないの。たぶん女の子は私だと思うんだけど…男の子と結婚の約束をするんだ…」
奈々沢:「…へぇ…」
一ノ瀬:「でも、何故か懐かしいんだよね…」
奈々沢:「…覚えてねぇの?」
一ノ瀬:「え?何を?」
奈々沢:「…何でもねぇよ…」
一ノ瀬:「何?気になるじゃん!教えてよ!!」
奈々沢:「ほら、もう行くぞ!!」

奈々沢は足早にコテージに向かって歩き出した。辺りはすっかり暗くなってしまっている。その時、蒼のケータイが鳴った。「渡」の名前が目に入るなり、奈々沢にケータイを手渡した。

一ノ瀬:「出て、よろしく」
奈々沢:「自分で出ろよ」



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