始まりと終わりの間
「隆也、寝るならアタシ帰るね」

「寝ねぇよ、これから出掛けるぞ。シャワー浴びるから待ってろ」

着替えを持って浴室に行った。

隆也を待つ間、さっきのメール全てに返事をした。

『彼氏が出来たから、もう会えない』と。

そして、それらのアドレスを全て消した。

気になる人に嫌われたくないから…


「梓ぁ、一緒にシャワー入ろうやぁ」

パンツ姿の隆也がニヤニヤしながら言った。

「知らないうちに、バカもパワーアップしたか?」

買ってもらったタバコを開けながら言った。

「ホント可愛くねぇなぁ…お前も、その爪も」

笑いながら浴室に行った。

可愛くなくて悪かったわね!

フンッとふてくされながら、タバコに火を点けた。

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