マスカラぱんだ


車を運転する先生はとてもカッコ良くて、大人の男の人って感じがした。

ハンドルを握る腕も、頼りがいがあって素敵。

車の窓に流れる景色なんか興味ない。

私は運転席の先生の姿を、うっとりと見つめ続けた。

そんな私に、信号待ちでブレーキを踏んだ先生がこう呟く。


「紫乃ちゃん。そんなに見つめられると緊張する。」

「あ!ごめんなさい。葵先生があまりにもカッコいいからつい、見とれちゃった。」


いけない!

私ったらつい、先生をガン見しちゃった。

でも、ハンドルを握る先生をもうちょっと見たかったな。

少しだけ残念に思いながら、先生から急いで視線を外す。

そんな時に聞こえて来た言葉に、胸がドキッと音を立てた。


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