マスカラぱんだ


なんだ。車酔いじゃなくて良かった。

でも、私のひと言でこんなに照れるなんて。

私よりずっと年上で、大人だと思っていた、先生の意外な一面に胸がキュンとなる。

だから、少しだけならいいよね?先生をからかっても。


「葵先生?」

「ん?」

「好き。」

「しっ!紫乃ちゃん?!と、突然。なな、何を言い出すんだ。」


あ。さっきよりも顔が赤くなった。可愛い。

年上の先生を可愛いと思うなんて。もしかしてこれが母性本能をくすぐるってヤツなのかな?

そんなことを考えていると、目の前の信号が。


「あ。」

「今度は何?」

「葵先生。信号、青。」


私のその言葉に、先生は顔を赤くしたまま、車を急発進させた。


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