マスカラぱんだ


そんな爺さんの僕に、懐かしくて元気のいい声が届く。


「葵先生?!」

「拓真君?うわあ!元気そうだな?」

「元気だよ!あれ?先生はデート?」


デートって・・・。

拓真君は、おませな顔をして、隣の君を見つめながら僕に聞く。

小学2年生になった拓真君に、冷やかされるなんて思ってもみなかった僕は、少し焦った。

だけど、隣にいる君は僕の大事な彼女に違いない。

僕は胸を張って、拓真君に君を紹介した。


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