マスカラぱんだ


そうだよね。だって私は“軽率な行動をする女”だもんね。

瞳からポロリと大粒の涙がベッドに落ちる。

バカみたい。ひとりで運命?とか考えたりして。バカだ。私。


「紫乃?どうしたの?痛いの?誰か呼んで来ようか?」

「ううん。大丈夫。大丈夫だから・・・。」


心配してくれた優衣には悪いけれど、本当のことなんか言えない。

私よりずっと年上の大人で、立派なお医者様の先生のことが、気になって仕方がないなんて。

恥ずかし過ぎて、優衣には言えない。



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