想い出の宝箱




こんな生活が2週間ほど続いた朝



いつものように集中治療室に行くとそこには


翔太のお母さんがいた





入院中何度かあっていたため
そこまで珍しいことじゃないけれど


ここで会うのは初めてだった



私が戸惑っていると


「彩ちゃんここ座って」

優しく椅子を出して笑いかけてくれた



「彩ちゃんごめんね」

「え・・?」

「この子全然起きなくて・・

彩ちゃんのこと守るって言ったのはいいけど

こんなに心配かけてちゃねー」


寂しそうに笑いながら翔太の顔をみつめていた


「でも、私が悪いんだし

それに、私まだがんばれます

翔太起きるまで見守ってます応援してます」


「ありがとうね」


そう言って翔太のお母さんは家に帰った


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