十人十恋-じゅうにんとこい-
ヤンが他の女とデートしてるとこ見て、最近、元気がない、アタシ。

もう、どうすれば良いの…?

日本にいる皆にものすごく会いたくなったから、

アタシはパソコンを機動させて、シープに接続した。

その時、オンラインだったのは、宏ちゃんだった。

「やっほー♪宏ちゃん、元気ぃ?」

シープは映像が写るので、どんな顔してるなんて、わかる…

「元気じゃないよ…ハァ、何がいけなかったのかな…」

「え?コクったのぉ~?」

「うん。でも、『ごめんなさい』って言われた」

「へ、へぇ…もう、諦めるしか無いんじゃない?」

これは自分に言い聞かせてる。

「男は魚の数ほどいるように、女もいるんだから、サッサッと次の恋に行った方が良い
と思うけどなぁ」

これも自分に言い聞かせてる

「うん。そうしようかな…ありがとう。美月ちゃん」

「ユア・ウェルカム!」

この後も宏ちゃんとお話が続いた。

「そういえば、チョコレイ党で、いつものおばちゃんに会ったんだけどさ、そのおばちゃんの息子と娘さん、確か、晴彦と瑛子って言うんだけど、知ってる?」

あれ?宏ちゃん知ってると思ったんだけどぉ…

「西路晴彦(ニシロ・ハルヒコ)と瑛子ちゃんは、宏ちゃんとおな中(同じ中学校)だったよ」

「へ~、全然面識が無いや」

「え?同じ小学校だったことも知らないの?」

「覚えてないけど、ハルヒコって言う、足が速くて有名な子がいたな…、話したこと無いけど」

懐かしい話も終わりに近づいたので、アタシは宏ちゃんとの会話をやめた。

次は瑛子ちゃんだ!
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