INCOMPLETE A PICTURE BOOK



「俺、結構普通だったみたい。親友がいて、先輩に憧れてバスケ部に入った。二年のおわりにマネージャーと付き合って、三年の真ん中くらいに別れた」



思い出すように斜め上を見ながら言う。


潤は黙って聞く。



「変われるかな?」


「変われるよ」



何かが変わる気がするんだ


緒方は言った。


これから先、緒方は変わらなければいけない。



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