執事と共に日常を。
「お疲れ様でした」


薬の投与が終わった。

春樹は、注射器を処理すると自分の飲み薬を手にした。

荒々しい動きで、一息に飲み干す。

喉仏が力強く上下するのがわかった。


「注射は?」

「大丈夫、自分でやりますよ」


注射薬は、二人とも同じ薬を処方されていた。

投与が出来ればいい、と言うようにおざなりな消毒に恵理夜は苦笑した。

恵理夜に施したときとはえらい違いだ。
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