still
不覚。
二宮なんかにキュンとしてしまった。
「…そうだね、二宮が隣にいれば
あたし雷に当たらないもんね」
なんだか恥ずかしくなって、あたしはそんな憎まれ口をたたいた。
そう言った瞬間、二宮がぐっと眉間にしわを寄せる。
「やっぱり一緒に帰るのなし!」
「えー!お願い二宮!
あたしの避雷針になってよ」
「誰が避雷針だ!!」
二宮は怒ってたけど、
なんだかんだで一緒に帰ってくれることになった。
「良かった、これであたしは雷に当たらないね」
「お前性格悪いな」
「二宮に言われたくない」
「は?」
相変わらずな会話をして、2人並んで歩く。
それでもやっぱり雷が鳴ると怖くて、いちいち反応してしまう。
二宮はそんなあたしをからかうこともせず、
歩調を合わせて歩いてくれた。