still




「やば!雨!」

「…最悪」

「二宮っ
うちもうすぐだから走って!」



2人とも傘を持っていなかったから、
急いであたしの家に向かった。




「や〜。けっこう濡れちゃったね」

「…お前んちけっこうデカいな」

「そんなことないよ。
二宮、ちょっと待ってて」

「ん?あぁ…」



あたしは家の中に入り、
タオルを持ってきた。


「はい、とりあえずこれで髪と制服拭いて。
傘も貸すね」

「ん。ありがと」

二宮はわしゃわしゃと髪を拭き、
あたしは適当にビニール傘を手渡した。


「じゃあ、明日ね」

そう言って別れようとしたとき。


「…お前、1人で平気か?」


なんて、またまた二宮らしくない言葉が飛び出した。




< 17 / 35 >

この作品をシェア

pagetop