still




「…俺はいつまでここに居ればいいの」

「電気が復活するまで」

「ほんと勝手だよな」

「二宮寒くない?」

「(無視かよ)…大丈夫。」




真っ暗な家に、二宮と2人。


電気がつくまで、二宮が一緒にいてくれることになった。




…ちょっと緊張するな。


男子を家に入れるなんて初めてだからかな。

うん、そうだよ。

"二宮だから"ってわけじゃ、ないよね。





しばらくすると雷もおさまり、電気も復活した。




「…電気ついたし
俺、今度こそ帰るわ」

「あ…、うん」

「じゃーな」


二宮は立ち上がり、家を出る。


あたしが貸した傘を広げ、背中を向けて歩き出した。



「――二宮っ」





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