君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
のんびりと、出かける準備をする俺。
…明ちゃんは、ちゃんと話ができているだろうか。
ぼんやりと、明ちゃんの顔を思い出しながら、手元にあるデモテープを眺める。
正午をすぎたあたりで、そろそろアイツのところへ出かけようかと車に乗り込んだ瞬間だった。
───ヴーヴーヴー…
ポケットに入った携帯が震えた。
取り出して見ると、スクリーンには「松島 正樹」と表示されている。
「もしもし?」
正樹が一体何の用だ?
何気なく取った電話の声は、俺にははるかに遠くから叫ばれているかのようだった。