S・S・S


「お前、ライブで疲れただろう。ちょっと仮眠しておけ。着いたら起こしてやるから。」

トウマが促す。


「え、いいよ!あたし昨日のお昼に少し寝たし。トウマこそ、ぶっ通しで疲れてるでしょ?寝て……寝…、」

「…いいのか?」

「や、その、、ダメ、で、す、、ごめんね、運転お任せしてて…」


ふっ、と軽く笑うトウマ。
なんで軽く息を吐いたくらいでこんなに色気が出ちゃうんだろう。この人は、本当に。


「 着替え、持ってきたか?」

少しだけこちらに向ける視線が、からかうように揺れる。

…その続きで、その瞳で、その質問は、やめていただきたいっ!

着替え!?
持ってきたわよもちろんっ!!

必要ないけど
一番、可愛い、下着をっ!!


「持ってきたなら、ゲレンデに戻る前に寄りたいところがある。帰りが少し遅くなるが…いいか?」


そんな風に聞かれて、あたしにNOという選択肢など、あるわけがない。


どどどどどうしよう
着替えが必要な場所でしょ?
ってことはつまりあのそのそのその…ほ、ホテ…っ


うわぁぁぁあぁぁあぁあぁあ
どうしようどうしようどうしようっ!!






< 305 / 452 >

この作品をシェア

pagetop