ホントのキモチ 〜あなたに伝えたいこと〜
見てたの…?
「あ〜、それなら私も見たよ。ねぇ…2人で何やってたの?」
他の友達にも聞かれ、私はため息をついた。
別に…
何でもないのに─
「あれはね、私が旅行委員の仕事で残ってた時……」
この旅行の前、私のクラスだけがインフルエンザで学級閉鎖になったことがあった。
そのせいで私の担当分の仕事が残ってて、それを1人で片付けていたんだ。
そこに村沢が来て…
ちょっと話をしただけ。
「……とまぁ、そんな訳。」
説明を終えてみんなの顔を見ると、納得がいかないとでも言いたげな顔で私を見ていた。
え…な、なに…?
「え〜?本当にそれだけ〜?」
「美咲ちゃんも圭悟先生も、すごく楽しそうに笑ってたけどなぁ…」
そんな訳…
と言いかけて、私はあの時村沢と何を話したのかを思い出した。