とある堕天使のモノガタリⅡ
~MIDRASH~
PCの隣に誰かが腰を掛けている!
『だっ…誰!?』
深くフードを被っていて口元しか見えない。
その口元がニヤリと笑った。
『“誰”って…お前が会いたがってるから来てやったんじゃないか…アンナ・シモンズ。』
なんなの!?この男…
威圧感が半端じゃない…!!
今まで色んな男と会った事があるが、こんなに恐怖を覚えた事は無かった。
体が恐怖で震えて動けない!
『おや…怖いのか?折角会いに来てやったのに…』
男は長い上着の裾をバタバタとはためかせながら床に足を着くとゆっくりアンナに近付いた。
『ひぃっ…!!』
ドアに背を付けて立ち尽くすアンナに向かって男は腕をスゥ…と上げた。
そして額に人差し指を押し当てた。
──ドクンッ!!
『いやああぁぁぁぁぁ!!』
勢い良く起き上がるとアンナは荒い息を繰り返した。
全身が汗でびっしょりだった。
『…ゆ…夢?』
辺りを見回す。
いつもと変わりない自分の部屋だ。
『良かった夢で…』
しばらくして落ち着いて来ると自分が失態をおかしたのに気付いた。
『…チャンスだったのに!!』
窓から吹き込む風に揺れるカーテンを見つめる。
『…?』
バタバタと煽られて揺れるカーテンの向こうに何かが見えた。