とある堕天使のモノガタリⅡ ~MIDRASH~




公園の広場の階段に腰を掛けてフードを深く被った2人の男はリサの姿を見つけて『来た』と短く声を発した。



『後は任せた。』

『ああ』


一人が立ち上がるとフワリとどこかに消えた。


リサは歌いながらピョンピョンと階段を上がってフードを被った虎太郎の手を取る。


『さすがだね、リサ。』

『当たり前でしょ?私を誰だと思ってるの?』


そう言って微笑む彼女を抱き寄せて頬を撫でた。


『さっきの続き…する?』


その言葉に彼は微笑むと『後でね』と言ってリサにキスをした。






空中に浮かぶフードの男は開け放しの玄関を見下ろすと、少し乱暴な風がそれを閉めた。


バタン!と大きな音にアンナ・シモンズはビクリと肩を震わせた。


『だっ…誰!?』


PCから離れて部屋のドアを開けて廊下を覗く。


誰も居ない…


静かな廊下を見渡し、首を傾げて部屋の扉をまた閉めた。


と同時に部屋の灯りが消えた。


PCのモニターの灯りだけが怪しく光る。


『誰か居るの!?』


微かに誰かせせら笑う声が聞こえた。

開いた窓から強い風が吹き込んでアンナは一瞬目を閉じた。



『俺を…探してたんだろう…?』



突然低く響く声が聞こえてアンナは恐怖に動けなくなった。



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