とある堕天使のモノガタリⅡ
~MIDRASH~
ゆっくり立ち上がってカーテンを開けた。
欠けた月をバックにフードの男がこちらを見てニヤリと笑った。
『!?』
居た!!
やっぱり夢じゃない!!
『森に来てみな…アンナ・シモンズ』
『も…森?』
『お前の兄が消えた森だよ…』
何で知ってるの…!?
フードの男はただそれだけを言うとあの森の方角へと姿を消した。
『行くわよ…!こんなチャンス、逃す訳にいかないじゃない!』
そう独り言をいいながらシモンズは急いで着替えた。
『私は魔女なのよ…!?
怖くなんかないわ!』
そうよ!
あんな男、怖くない!
『私にはデュラハンが居るのよ!
怖い訳無いじゃない!』
全身真っ黒な服に身を包んだシモンズはそっと部屋の扉を開けた。
誰も居ないように静かだ。
音を立てないように玄関を開けて外に出る。
家の前で自分を見張っている警官が居ない…
車はあるが警官は見当たらなかった。
恐る恐る車に近付いみた。
車内で死んでたらどうしようと思ったが、もぬけの空だった。
辺りを見回すが誰も居ない…
シモンズはホッと息をつくと森へと向けて歩き出した。
その様子を監視カメラだけが見つめていた。