意地悪な君の彼女は大変





「…それ、こっちのセリフだから」




ムニっと、赤色を帯びているほっぺたを横に引っ張る。





「痛いっ!!」



そんなこと訴えても知らない、聞かない。




「ちょっと、頬痛いんですけど!?」








――――――…俺の方が何倍も痛いよ



そんなこと、心の中で呟いているのに気付かないこいつに少しくらい痛い目にあってもらってもバチなんて当たらないだろう。




「痛いっ!」と怒るのも、嬉しそうにするのも、笑うのも、泣くのも―――――





「―――――お仕置きされたいんですか?」





――――…俺が原因であってほしいなんて思うのは可笑しいことだろうか…?



今日も、こいつが笑顔でいるワケが俺だと思いたい。






『貴方だから、素直に笑えるのです』



episode4.彼女 瑚珀side END






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