SIGHT
携帯の着信音が鳴り響いたのはそれから更に15分程後の事だった。


「…もしもし」



「茂あんた今どこに居るの?いきなり飛び出して帰らないし。」



その声にも第三者の声は混じっていない。


「ちょっと気持ち落ち着かせたくて…」



慎重に言葉を吟味しながら答える。
いつ聞こえてくるか分からない恐怖が付きまとう。

「…そう。今から帰って来れる?警察の人が話聞きたいって来てるんだけど。」



「…分かった。」



そう告げて電話を切る。
先程考えていた所だ。
警察なら何か知っているかも知れないと。
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