彼に恋した夏(方言企画大阪弁編)

小春の爆走

『直樹くん……直樹くん?』


太一くんの声に
ハッとする。


あ…


いつの間にか俯いていた
顔をあげると


太一くんが上半身だけこちらを向けて
首を傾げていた。


『あ…ごめんっ』


俺は慌てベッドから腰をあげる。


『…どないしたんですか?』


不審げな太一くんの目に
俺は曖昧に笑う。


俺にも…よく分からない。

俺、どしたんだぁ?



頭をかきながら
俺は問題集を覗きこんだ。


『ここが解らへんのですけど…』


シャーペンで
英文を指差す太一くん。

『あぁ…
ここの文法、ややこしいね』


ギシ…


俺は太一くんの横の椅子に
腰をかける。



丁寧にゆっくり
説明をしていく。





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