発明王ショート
「あの父さんが星野先生に嫌われたくらいで自殺するなんて思えない。父さんを殺した真犯人は、きっと別にいる!」


「あれ、でもさ、死者と交信する機械、完成したんでしょ? お父さんに直接聞けばいいじゃない」


「……完成してないよ」


「え、でもさっきお父さんしゃべってたじゃない」


「ああ、あれはこれさ、名付けて『代返くん改』だ」


 ショートはズボンの後ろポケットから、黒くて四角い、小さな箱を取り出した。


「“父”って言葉に反応して『ああ、いるよ』。“言いたいこと”って言葉に反応して『いままでありがとう、幸せだった』って言うようにしてたわけ。さっき家に帰ったのは、『流星』のなかからこのセリフを探してたのさ」


「なーんだ、じゃあまだ本当のことはわからないままなんだね」


「そういうこと」


「でも、さっき眞森くんのお父さんの姿、見えた気がしたんだけどなぁ」


「あはは、もしかしたら本当にいたのかもね、父さん」


「そうなのかなぁ。あ、そういえばさ、田井くんの好きな人って誰だったんだろうね? もしかして私だったりして」


「え、気付いてないの!?」


「え、何が?」


「はあ、そんなの決まってるじゃん」
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