発明王ショート
「体育館裏に埋まってた宝石のことが解決してない」


「あ……」


 そのときだった。

急にドタバタと騒がしい足音が聞こえ、10名ほどの警察官が体育館裏になだれ込んできた。

「ちょっとどいて」と、ショートと成瀬も脇に避けられ、二人は呆気に取られてその様子を見守る。

成瀬ははっと我に返って、最後尾にいた警察官に話しかけた。


「あの、何があったんですか?」


 警察は二人に一瞬不審な目を向けたが、話しても問題ないと判断したのか、それともただのおしゃべりな警察官だったのか。

ともかく、状況を教えてくれた。


「最近、この近所に現れていた、宝石だけを狙った空き巣のことを知っているかい? 実はね、犯人がつかまったんだ」


「本当ですか!?」


「ああ。そしてその犯人は、この体育館裏の塀の向こう側の家に住んでいたわけだ」


「じゃあ、皆さんはなんでわざわざここに?」


「それがなあ、犯人は体育館裏に宝石を埋めたっていうんだよ。家のすぐ裏側だし、もしつかまっても、自分の家からは見つからないだろうって魂胆だったんだろうな」


 おしゃべりな警察官が一通り話し終えたところで、「あったぞ」と声が上がった。

二人は自分たちの指紋が出そうでちょっと不安になったので、すぐにその場を離れることにした。


「眞森くん、これで本当に終わったんだね」


「い、いや、まだ終わってないよ」


「まだぁ?」
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