あたしの前だけ俺様王子☆








なんだか照れ臭い。
だっていつも以上に優しいんだもん。

心配そうにあたしの腕を、あたしを見るアイツはいつものアイツとはなんだか違う気がした。


「ごめんなさい…。
で、でもね!あれは…」

「でも、じゃねーよ。
ったく、ちょっとは危険察知しろよな」


だからどんくせーんだよ、そうボソッと言ってからあたしの腕から手を離す。


「腕、教室戻ったら冷やしとけよ。赤くなってっから」


そう言われた腕からをよく見てみる。

なんだかさっきより赤くなった気がする。
アイツ、よく見てるんだな。


そう思うとやっぱり今日のアイツは変だ。










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