あたしの前だけ俺様王子☆







そして携帯や財布、ハンカチなどをバッグに入れて少しだけメイクをして。



「…ま、間に合った…」

アイツが指定した時間の10分前。
なんとか準備を終えたあたしは、玄関に座り込んでいた。


丈の短いワンピースから見えている自分の太ももをみると、なんだか恥ずかしくなってくる。



「……」



なんだか今になって後悔が…

はぁ、と大きなため息をついた時。
アイツからの電話を知らせる着信音が鳴り響いた。


「…もしもし?」

『もう着いたから、すぐ出て来いよ』



それだけ言って一方的に電話を切られた。

なんか、ムカつく…っ

そんなことを思いながらも、
「いってきまーす」と叫んで家を出た。







< 116 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop