僕らの赤い糸は最初から

遥side


学級展か…。

正直めんどくさい。

去年も、全く進まず、居残りも何度もした。

だが、〝景品〟という言葉に魅せられたコイツは、

クラス中巻き込んで、最優秀賞を狙うらしい。

ほっておこうかと考えたが、

無理そうだ。

何故なら…、


「景品がほしいかぁぁぁ!!!???」

「「おおおお!!!!」」


もうコイツがクラスをまとめ上げていたから。


「で、遥どうする??」

「いや、お前あれだけ盛り上げといて、
 何の案もないのかよ;;」


大体こんなもんだ…。

まぁ、止めなかった俺も俺。

仕方ない、最後まで付き合ってやろうじゃないか。

そんな気持ちになってきて、

俺は自然と笑顔になっていた。


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