僕らの赤い糸は最初から
絵里side
「ほ、本当に言ってんの、
恭ちゃん!!??」
私は困惑していた。
あたしが最終公演の主人公!?
演技初心者どころか、
小学校の演劇会とかでも木の役とかしか、
やったことないのに!!??
「お、おい。
恭哉、大丈夫なのか、コイツで…;」
さすがに遥も心配している。
当たり前だ。
「いけるだろ。
俺が何とかする。」
「どこから来るの、
その自信!!??」
困った…。
恭ちゃんは昔から一回言った事は曲げない。
つまり…、頑固なわけだ。
「何とかするっつーの。
大丈夫だよ、絵里なら。
幼馴染なんだから、それくらい分かる。」
分かるって言われても…;
「…本当に大丈夫なんだな??」
「え!!??
ちょ、遥まで何言ってるの!!??」
ついに遥まで乗せられてしまった。
こ、このままじゃ…!!??
「男に二言はない。」
「…だよな。
そこまで断言するなら…。」
あぁ、もう諦めるしかなさそうだ…。