オフィスの甘い罠
「……24歳のBirthday、か……」



『え、なぁに?

――ねぇ、来るでしょ?

お客様にもそう言っといて
いいわよね?』



あたしの呟きは耳に届か
なかったみたいで、ママは
答えをせかすようにたたみ
かけてくる。



あたしは曖昧に苦笑して、



「ハイハイ、行きますよ。

そう言っといてくれていいです」



そう答えると、ママは

『あぁよかったわぁ!
それじゃあね〜』

と言ってサッサと電話を切った。



あきれ混じりのため息を
ついて、携帯をベッドに
放り投げるあたし。




……誕生日なんて、なんの
イミもないくだらない日だ。



それなら今年も、バカ騒ぎ
して過ごすのもいいかも
しんない。



「――ま、稼げるしね――…」



一人の部屋でポツリと
呟いて、あたしは冷蔵庫
から缶ビールを出して
グイッとあおった。





     ☆☆☆☆☆



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