オフィスの甘い罠
だから当然自分の息子って
ことはないんだけど……
『みたいなもの』って
どーゆーイミ?



あたしの疑問の視線に
金城さんは、



「知り合いの息子なんだよ。

久々に会うんだが、まぁ
もういい大人だしこういう
所もいいんじゃないかと
思ってな」



「ああ、そういうことなのね。

それで、そのお連れ様は
いつ頃――…」



『ご到着予定?』って
聞こうとした時、あたし
達のテーブルにボーイが
歩いてくるのに気づく。



そしてそのボーイに案内
されて、後ろにもう一人
別の男が――…。



(え………?

ま、まさかコイツ!?)



ア然とするあたしの前で
ボーイは金城さんに向かって、



「金城様、高城(タカシロ)様が
ご到着なされました」
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