オフィスの甘い罠
100%の保証なんてない
のはわかってる。



でも今は、それを信じる
しかないんだから。




動揺を隠して仕事を
始めると時間は瞬く間に
過ぎ、あっという間に
10時になる。



各部署の課長以上の人間は
会議室に移動して行った。



そして1時間ほどでみんな
戻って来て、『すぐに
副社長が挨拶に来るぞ』
って誰かが言って――…。




広いオフィスの入口の
ドアが開いた時、あたしは
思わず呼吸を止めた。



あたしの席はだいぶ奥の
方にあるから、ドアからは
相当距離がある。



でも――間違いない。



開いたドアの部分に立つ、
3つの人影。



両端は、社長と専務。



そしてその二人に挟まれて
立つ、ひときわ背の高い
中心の人物は――…。
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