大好きな君にエールを*番外編





可愛らしい袋にガトーショコラと小さいチョコを数個添える。うん、女子っぽい!


「あ!お姉ちゃん、それ何?」


お姉ちゃんの元にあった、1つだけ袋が違うものが目に入った。


「これ?彼氏に渡すクッキー」


「え?クッキー?」


「チョコ苦手でさ」


考慮するところが彼女らしい。よし、出来る女メモ帳にインプットだ!そして全部詰め終えた時に思い出した。


「あ!」


「え?何?」


「お姉ちゃん!お父さんの忘れてる!」


しまった、という顔をしたお姉ちゃん。でも、形の悪いクッキーが残っていて、それを渡すことにした。


「余り物って可哀想だけど」


「黙ってればいいの」


これはお姉ちゃんとあたしの秘密、ね。


そして後片付けをして、お姉ちゃんにお礼を言って部屋に戻った。


「喜んでくれるかなぁ……」


明日が楽しみでなかなか眠れなかった。





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