大好きな君にエールを*番外編
それからもクラスでのバレンタインの嵐は収まらず、昼休みを迎えた。
「あ!告白してるー!」
クラスの誰かが言った。窓から見てみると、男女が中庭で2人きり。告白をしているのは女子の方だ。
「うぐ……あ、麻帆ぉ、行ってくる!」
「いってらっしゃい」
サッカー部がいるから、義理チョコって思われるかもしれない。でも、宝賀くんのはめっちゃ気持ち込めたもんね!と言っていたひーちゃん。
頑張れ、ひーちゃん。
「よし、あたしも行くか」
あたしも同じく、部員の集まりがある。毎年恒例みたいなもので、部員内でチョコ交換をしてるんだ。
「あさぽん、ちょっと久しぶりだね!」
藍は別なクラスだから、部活がないとあまりあわない。引退してから、少し寂しかったよ。
「元気そうね」
「絢子も変わらないね」
「数ヶ月で何が変わるのよ」
あの、褒めたんだけどな。でも、そんなところが絢子らしくていいんだけど。
「よし!みんないるね、じゃ交換!」
なぜか絢子の指揮でスタートした。