大好きな君にエールを*番外編
心の整理が出来ていない俺が、今、父さんと母さんと話していても……何をするかわからない。
「嘘だろ……?」
俺……甲子園に出れない?
ふざけんな、出るに決まってんだろ。
みんなと出るって約束したんだ。それに、キャッチャーの座を譲ってたまるか。
3年間の努力が、水の泡じゃねーかよ。
「くっそ……頭痛ぇ」
ギュッと目を瞑った。強く、強く……何もかも夢であるように、と願いながら眠りについた。
それに、
夢じゃねーと困るんだ。
アイツ、と約束したんだ。
アイツを……実貴を甲子園に連れて行くって。
頼む。
夢で……あってくれよぉ……。