大好きな君にエールを*番外編
──────翌朝。
「茂山くん、おはようございます。体温測定の時間ですので、計らせていただきます」
目を覚ますと、右頬のえくぼが目立つ看護師が目に映った。
「あ、はい」
寝ぼけながらも、渡された体温計をわきにはさんだ。
「茂山くん、調子はどう?」
「寝たからだいぶいいっす」
「そう、よかったわ」
母さんと同じ歳くらいの看護師は、微笑んで俺を見た。
「あ、終わりました」
体温計を抜き取り、看護師に渡す。36.0℃と告げられた俺の体温。
「もうすぐ朝食だから、寝るんじゃないよ」
そう言い残して、病室を出ていった看護師。寝過ぎて寝る気力もないっすよ。