大好きな君にエールを*番外編
「花龍、最高!!」
そして、シゲは立ち上がって大きな拍手をメンバーに届けた。ちょっ、シゲのバカ!恥ずかしい……
「いい試合だったぞー!」
「感動をありがとうな!」
すると、どこからか拍手と声援が聞こえ始め、それは大きくなっていった。
「何ボケッとしてんだよ。実貴、お前も立てよー!」
そう言って、シゲが右手を差し出す。周りに気を取られて立つことを忘れていたあたしは、慌ててシゲの手を取って立ち上がった。
そして、みんなに合わせて割れんばかりの拍手をメンバーへ届けた。
「整列!」
気がつけば、選手たちがスタンド前に整列をして観客を見上げていた。あ!康也くんもいる!
「みなさん……ありがとうございましたぁ!!」
「「「「ありがとうございました!」」」」
キャプテンが悔しさをぶつけるように、でも感謝の気持ちを込めてお礼をしたのに続き、選手一同お礼を言った。