大好きな君にエールを*番外編
「シ、シゲ……」
「よし、行こう!」
あたしのドキドキなんて知らないシゲは、荷物を取って歩き出した。
バカ、こんなところで抱きつくなんて、スキンシップにも程があるよ!
「若いなぁ~♪」
1人で照れていると、通り過ぎる人に冷やかされる羽目に。恥ずかしさ倍増でシゲを追いかけた。
「シゲのバカ!!」
「あぁ?何がだよ」
「この鈍感男!!」
嬉しいのに素直になれないのは、シゲが好きだって自覚してるから。シゲの彼女って改めて実感しちゃったから。
「何怒ってんだよーって……あっ」
シゲの動きが止まった。それもそうだ。花龍の選手たちが目の前にいたからだ。
「シゲ……」
「お、おう」