大好きな君にエールを*番外編
もう返事はしたのだろうか?それに、俺はここで誰を、いつまで、待てばいいのだろうか。
「……荒嶋か?」
名前を呼ばれて顔を上げると、そこには三船がいた。
「よ、よぉ」
「おう」
ぎこちなく声をかけてしまった。や、やばい。これって何を言えば……
「倉橋、好きな奴いんだって」
「え?」
「俺、フラれたし」
三船は靴箱に顔を押し当てながら言った。み……三船がフラれた?
「自信あったからかなりヘコむ。……お前も告るんだろ?」
「へ!?んな…なん…」
「どーうせフラれるだろうから、一緒に失恋会しようぜ」
ぶっちゃけ、三船とはあまり話したことはない。だけど、この恋のライバルがきっかけで何かが変わった。
「……嫌だけど、まぁそのときはよろしく」
俺が言うと、三船はニカッと笑った。やっぱり三船はイケメンだと思った。