大好きな君にエールを*番外編
渋々了解した春貴を横目に、あたしはマンガを読む手を止め、春貴の課題に付き合うことになった。
「……ねぇ、この問題って難しいっけ?」
「難しいよ。優帆さんがデートなんて重大で難しい問題なんだよ」
「話違うんですけどー?」
コイツの頭の中はお姉ちゃんでいっぱいみたい。
「で、どうなんだよ?」
「この問題のこと?」
「ちげーよ。お前の恋の問題!」
春貴の頭の中には恋の勉強しか入ってないのかな?
「康也、なんだろ?」
「ち…違うもんね」
「うわぁ、いっつも康也に熱視線を送ってんのはどこのどいつだよっ?」
「ヤダっ。春貴…あたしのストーカー!?」
「んなわけねーだろっ。俺は優帆さんだけのストーカーだ!」
……それもどうかと。