大好きな君にエールを*番外編
春貴は自称、優帆さんにセツナイ恋心を抱く少年…らしい。
「なぁ、今日優帆さんは?」
「彼氏と会ってるよ」
「うそーん。ここにイケメンボーイが来てるのに?」
「早く課題終わらせなよ」
渋々起き上がって、課題に手を付ける春貴。……だが、数分後には集中力が切れて優帆コールが続いた。
「もーウルサイ」
「だって、優帆さんがデートしてんのに、課題なんて頭の中に入るわけねーだろ?」
嘆く春貴が書いた解答を覗いてみると、
問.源氏物語を書いた人物は?
A.優帆さん
問.下線部aを唱えた人物は?
A.優帆さん
解答欄には、全てお姉ちゃんの名前があった。
「俺、かなり優帆さん中毒ー」
「はいはい」
「麻帆ぉー課題手伝ってぇ」
「……今度アイス奢ってね」