彼の視線の先、彼女。
中学生の時には普通に友達もいた。
だが・・・高校生活はそう甘くなかった。
いつでも、どこでも目立っていたのは千尋。
同じクラスになった時、”コイツとはあまり関わりたくない”瞬時にそう思った記憶がある。
人気のある男の子に近づく女の子は嫌われるのがオチと言う事を知っていたから。
キラキラ輝く髪。
着崩された制服。
耳で光るピアス。
それはモテて目立つ要素満載で壱稀以上の目立ち様。
そんな男と関わりを持ったせいで女のこの友達は消え去った。
だからといって本気で千尋をせめるつもりもないし、離れていった友達を責めるつもりも無い。
ちゃんと千尋が私の傍にいてくれたと言う事はかえようの無い事実だから。
何だかんだ言ってもくだらない女の友情よりは100倍マシだと思ってるけど。