彼の視線の先、彼女。








「あぁ、この手があった」



「はぁ?」





ポンと手を叩き何かをひらめいた顔をした。


後ろからでも分かる、千尋のハッピーオーラ。






午前の授業が終わった今、ザワザワとしている教室の中。


それでも私の間抜けな声はみんなの耳に届いたと思う。







「あー、行かなきゃねー。うん、」




そんな恥ずかしくて赤面してる私を無視して勝手に納得しだした千尋。



昨日あんなこと言ってたくせに行く事を拒む事はしない。



拒まれたら困るけれど、行く気満々ってのも困る・・・。






どうしても、何を考えてるのか分からなかった。







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