コスモス
「…じゃあ、終わったら階段とこでね」
「おう。またメールするわ」
店の手前まで明日可達を送る。
ふと、明日可が思い出した様に呟いた。
「…ね、お見送りの言葉は?」
隣で笑いをこらえるミキ。
「は!?おまえらにはいいだろ!?」
「うちらも立派なお客様ですよ~?」
ミキがひひっと笑いながら言った。
期待顔の明日可。
…もうどうにでもなれ。
「…行ってらっしゃいませお嬢様」
丁寧にお辞儀をしながら言う。
顔から火が出るってこういうことか…。
顔を上げると、満足そうな明日可とミキがいた。
「…行ってきまーすっ」
…つくづく明日可にはかなわない。
2人の背中を見送りながら、本気で早くこの役から解放されたがっている自分がいた。
ため息をひとつつき、仕事場に戻った。