コスモス


……………

次の日の放課後、僕は通りなれた道を通り、病院へと向かった。
感じる風は、まだまだ夏の熱気を帯びている。
勢い良く自転車を止めた僕は、額に滲む汗をぐっと拭った。

…太陽の光は、サンサンと地上に降り注ぐ。


















…「あら、今日は走ってないのね。」

廊下ですれ違った看護師さんに、僕は苦笑いで答えた。
明日可の病室をそっと開ける。


「…暑いね~。もう、9月なのに」


…ベッドの上の、見慣れた笑顔。

目を細め、僕も笑顔を返した。
















…「いつぶりだっけ?2週間?」
「2週間と3日ぶりだよ。…ね、模試どうだったの?」
「バッチリ」

ひひっとピースをする僕に、明日可は笑顔を向けた。


夏休み、僕等は数えるほどしか会わなかった。
その分僕は、がむしゃらに勉強した。


会えない時間を、無駄にはしたくなかったからだ。



< 314 / 449 >

この作品をシェア

pagetop