コスモス



「…お願いが、あるの」


真剣な、明日可の瞳。
僕はそっと呟いた。

「…いいよ。何でも言えよ」

少しためらった後、明日可は僕の手を握り、言った。





「…あたしの全てを、見て欲しい」






…意味を理解するのに少し時間がかかったが、その意味が脳内に駆け巡った瞬間、僕は思い切り目を見開いていた。

驚いた僕に気付いたのかはわからないが、うつむいたままの明日可はそのまま言った。


「…本当は、抱いてって言えたらいいんだけど…。あたしの体じゃ、それは無理だから…せめて…」


キュッと僕の手を握りしめ、明日可は呟いた。




「せめてあたしの全てを、シュウに見て欲しい。今のあたしの全てを…シュウに、あげたいの。…できる限りの形で、あげたいの…」






…全身全霊の明日可の言葉は、僕の胸をきつく締め付ける。




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