コスモス
……………
僕はそのまま、家に帰った。
授業なんか、出る気がしなかった。
時計は既に、夕方の五時を指している。
頭の中で、明日可に言われた言葉だけがグルグルと渦を巻いていた。
『シュウじゃなくてもよかった』
ベッドに体をうずめる。
…何も考えたくない。
僕は、ゆっくりと瞼を閉じた。
「修平ーっ!」
一階から、母さんの声が聞こえる。
僕は気付かないふりをした。
「修平ーっ!カズ君が見えてるわよーっ!」
…カズ?
僕は目を開けて、重いからだをゆっくりと起こした。