終ワラナイモノ①

久しぶりの……

学校見学が終わってあっという間に時間は過ぎ、今は放課後。




誰もいなくなった教室に居座る3人の男女は、あたしと優子と拓弥。




只今、恋バナに花を咲かせています。




「でさぁ、結局莉奈は拓海のことが好きなの?」



「莉奈ってば拓海にゾッコンなのよ?どこがいいのかサッパリ分かんない」



「だよねぇ。ん?てことは優子って俺派?」



「そんな訳ないじゃんバカ。それに今は莉奈の話でしょ?」



「あ、そうだった。で、結局好きなの?」



あ、そのまま二人の世界に入っててくれて良かったのに。

『好き、だよ?』



何か拓海とそっくりな人に言うのってちょっと緊張する。



「ふうん、何で拓海?」



『な、何でって…言われても…』



「俺じゃダメなの?」



え…拓弥?




『拓「ダメでしょ?」



優子?



「二重人格男に莉奈なんか預けられません!」




「ぷっ!莉恵さんみてぇ」




え、冗談?まぁそうだよねぇ。



あ、莉恵とはあたしの母親です。
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