続・らっく!!【完結】
『美弦さん。』
『あ…加…賀美さん…』
美弦は顔を強張らせ俺の後ろに隠れた
加賀美…
「あんた…」
美弦の婚約者の…
でも待て…?どこかで見たような…
『君は…ホテルで1度会いましたね。美弦さんの恋人ですか…?』
「だったらどうした。」
思い出した…こいつホテルで美弦を隅々まで眺めるような視線を送ってきたやつだ
美弦の婚約者ってこいつだったのか…
いかにも自信に満ち溢れて余裕綽綽な感じがムカつく…
「あの…これは…っ…」
美弦は俺の手をぎゅっと握り締め必死になって言葉を紡ぎだそうとしていた
『美弦さん、安心してください。僕は高梨会長に何か言うつもりはありませんよ。』
加賀美は美弦に向かって微笑んだ
『これではっきりしました。美弦さんが婚約を拒んでいた理由がね…。』
加賀美は今度は俺を眺め始めた
俺は受けてたった
そのまましばらくお互いを観察していた