らっく!!
思考が一瞬停止する。
どうして…っ…。
知ってるの…?
「何のこと?」
青ざめた顔を隠そうとわざとおどけて知らないふりをする。
するとギリギリと手首を更に締め付けられた。
痛っ―…。
声を上げることもできず痛みがズキズキと増す。
「とぼけるな。調べはついてんだよっ!!笑えるよな?あんた使って高屋の弱み握ろうとしたらあんたのほうにでかい弱みがあったんだからなっ!!」
ハハッと鼻で笑うその表情に先ほどの人の良さそうな顔の面影はない。
「高梨紘一の大スキャンダル。マスコミに高く売れそうだな?」
私は耳を疑った。
「…っ…やめてっ!!」
それだけは…っ!!
これ以上紘一さんのお荷物にはなりたくないっ!!
「やめてやってもいい…ただし条件がある。おいっ!!」
白石は茶髪を呼び、私の目の前にデータカードを突きつけた。
「これに高梨カンパニーの機密データをいれてこい。山ほど置いてあんだろ?」
それは…紘一さんを裏切れってこと…?
白石は私からゆっくり手を離し、茶髪から無理やり手のひらにデータカードを握らされる。
「そん…なこと…でき…ない…」
喉がカラカラになり掠れてしまった。
出来ない…。
私を信頼してくれる紘一さんを裏切るなんてできるはずない。