らっく!!

「紘一さん、内緒にしましょうって言いましたよね…?」


私は紘一さんをギロッと睨んだ。


何で自ら暴露してんのよっ!!


紘一さんは頭に手をやり照れ笑いを浮かべた。


「美弦に悪い虫がつかないか心配だったんだも~ん♪愁ならその点はバッチリだし?なにより可愛い美弦を自慢したかったんだよ~!!」


だも~ん♪って…。


この親バカっ!!


自分がこの人の子供だと思うと泣けてくる…。


「紘一さんにはお世話になってたし?美弦をよろしくって言われたら俺も断れなくてさ…。怒った?」


私の顔色を窺ってくる先輩の言葉が胸に突き刺さる。


そのときになって漸く気がついた。


な…んだ…。


私だけなにも知らなくて…


一緒にご飯食べてたのだって“お世話になってる紘一さんの娘”だからだったんだ…。


遊びに行こうって誘ってくれたのだってきっと同じ理由だ。


私ってバカみたい…っ!!


ホント…バカみたい…っ…!!


「美弦ちゃん…?」


機嫌を損ねないようにしてくれていただけだったのに―…。


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